2020/07/22追記 インジケータLEDの動作が間違っていたため修正しました.@makerming1 さんご指摘ありがとうございました.
Seeedが発売しているGrove Shield for Seeeduino XIAOを入手しました.
特徴
- Groveコネクタがさせるようになる.
- バッテリー管理IC搭載でLipoバッテリーの搭載が可能
- SPI-Flashを増設するパッドが出ている
個人的にはバッテリーをかんたんに搭載できるようになるのがアツいです.生のリポをつないでものを動かすとなると管理ICだったり,充電管理で昇圧したりと面倒事が多いですが,このシールドはXIAOを刺すだけでバッテリー管理をやってくれるというすぐれものです.プロトタイプでバッテリーを搭載したものを作りたい場合に役立つのではないかと思います.
Groveコネクタは個人的にあまり使わないので今回はあまり取り上げません.GroveコネクタはSeeedが画策している接続規格で,SIG,SIG,VDD,GNDの配列になっているものです.ただ,このコネクタがHYコネクタというものらしく電子工作でよく使われるJSTのコネクタではなさそうです.ピッチは2.54ではなく2.0mmピッチでブレッドボードに刺すこともできません.少し残念.コネクタ自体は売っているのでコンタクトと工具が合えば自作もできそうです.ただ,提供されてるセンサーなど何も考えずに挿せば使えるので初心者や教育用途で使うには良さそうです.
なお,Lipoバッテリーはついてきませんのでご注意ください.Amazonとかで調べると安く売ってるので用途に合わせて買ってください.
仕様
Parameters | values |
---|---|
電源 | 5V / 3.7V Lithium Battery |
負荷容量 | 800mA |
充電電流 | 400mA (Max) |
動作温度 | - 40°C to 85°C |
保存温度 | -55°C to 150°C |
Groveインターフェース | Grove * 8 (IIC2 / UART1) |
公式サイトからの引用です.400mA充電できるのはなかなかパワフルですね.実際に基板を見てみるとETA6003という電源管理ICが使われています.データシートを見てみると2.5Aまで給電できるらしい.小さいICなのに結構パワフルですごい.普通にこのIC単体で使ったみたいですね.
外観
Groveコネクタが必要なければ切り離すことができるようになっています.地味にありがたい.せっかくならコネクタ全部切り離せるようにしてくれてもよかったかも.見えてるスイッチを切り替えるとバッテリー電源を切れます.
背面にはXIAOの文字.ちょっとおしゃれ.基板にシルクで書いてあるの良いよね. 乗せるとこんな感じ.高さはそこまでありません.もっと低くしたいならロープロファイルを使えば良いかも.むしろこの隙間にバッテリー詰め込めばいいんじゃないですかね.
実際に使ってみる
バッテリーをつなぎます.Lピンヘッダがついてきたのでハンダしようとしたら... XIAOのソケットと干渉して刺さりません.どうして...(困惑)刺さらないので諦めて直ハンダしました.XHやその他のものをつけようとしてよく見たらこの穴2mmピッチですね.なにかと不便な2mmピッチ.
Lipoバッテリー
手元にあったLipoバッテリーのコネクタがよくわからないやつだったので切りました.ナチュラルに切断しそうになって焦りました.工作中は必ず1度考えてから実行する癖をつけていたおかげで助かりました.工作中はやろうとしている課題ばかり考えてしまって,今から行おうとしている物事の正しさを考えることができなくなってしまうことがあります.自分だけなんでしょうか. みんな一度は通る道ですよね? バッテリーを乗せるとこんな感じ.今回は1S1000mAhのものをつけました.XIAOの消費電力的に本当はもっと小さいものをつけるほうが良いと思います.ちなみに一晩つけっぱなしにしておいたら4.2—>3.8Vまで下がっていました.
充電
電源OFFの状態でXIAOのUSB-Cポートを挿すとバッテリーが充電され始めました.バッテリー充電中はインジケータが点灯するようです.ほっといたらちゃんと4.2Vまで充電してくれていました.満充電になるとインジケータが消灯状態になります.
シールドスイッチの状態ごとの挙動
バッテリー動作
電源を繋がない状態でスイッチを入れるとバッテリーのみで給電されXIAOを駆動をします.問題なく動いてくれました.なお,5V出力はされなかったので3.3Vを直接給電しているものと思われます.インジケータLEDは消灯状態です.
外部給電動作(充電無し)
電源をつなぎ,シールドのスイッチをOFF状態にするとバッテリーには充電されず,USBの電力だけでXIAOが駆動します.こういう使い方もできるんだ.
外部給電操作(充電あり)
電源をつないだ状態でスイッチONするとバッテリー充電しながらXIAOが動いてくれます.充電しながらでもXIAOが動いてくれるのはとても便利.
まとめ
かんたんにですが,XIAOびGroveシールド(バッテリー管理シールド)を使ってみました.特に問題なく動いてくれたのでプロトタイプにはちょうどよいのではないでしょうか.値段も500yen程度で安いし,モバイル機器の制作にもってこいですね.
今日はそんな感じです.