完全にご無沙汰でしたが、発表や論文などが落ち着いたのでブログっぽい内容を…
ワークマンのペルチェベストプロ2を買いました.
ペルチェ素子が5つはいってるもので付属のバッテリーで動かします。自分はバイクによく乗りますが、東京モーターサイクルショーで新しいのが出たと試したところ結構良かったので買いました。汎用モバイルバッテリーやバイクから給電してフルパワーで動かんかなぁと試したので書き留めます。
所感:冷えすぎワロタ。
屋外作業での利用
これは結構良かったです。アツいと感じたときは手で触ってみたり、引っ張って首に当ててみたりしてました。炎天下だと若干冷却が足りない感があったのですが空調服と併用すると多分ありえないくらい冷えます。炎天下ですら強で使うとやけどしそうになるのでウェーブモード?ゆらぎモード?で使ってました。ゆらぎモードだと慣れによる冷たさの低減を防げそうでよく考えられてますね。
バイクツーリングでの利用
肌着、シャツの上にベストをきて、更にバイク用ジャケットを着てましたが、それを余裕で貫通する冷え方です。市街地の信号待ちのようなどうしようもない暑さに対してはかなり有効です。ただ、走り出してしまえばその風のほうが余裕で涼しいかな。
同じ姿勢でずっと乗ってるので冷える3cmx3cmくらいの範囲が冷やされすぎて若干低温やけどっぽい症状になりました。人間慣れてしまうものでしばらく使ってたら痛みを感じ、触ったところ若干低温やけどっぽい感じでした。軽度なので全然だいじょうぶですが、同じところに当て続けるとやばいかも?バイクだと走行中手で触って動かしたりできないので注意ですね。それくらい冷えます。
汎用モバイルバッテリーでも動かしたい
ここからが本題ですが、やっぱり電源気になる。付属モバイルバッテリーですが、なんと7.5V5AのDCプラグ接続という男前仕様。付属のDCプラグーUSB-C変換ケーブルをつかうことで付属バッテリー以外のモバイルバッテリーでも使えますがその場合5V3A 15Wに制限されます。でも性能を使い切りたいというのが気持ち。
USB-PDにはPPSというのがあって電圧を20mV単位で調整するプロトコルが存在します。対応してないバッテリーもあるので注意。これを使えば7.5V対応できるんじゃね?と。 自作してもいいけどこういうのがあり、これを使えば行けそう。PCに接続してソフトウェアから出力する電圧をかえられるらしい。すごい。便利。
なお、ベスト側のDCプラグは2.1mmではなく内径1.35mm 外形3.5mmという変なやつでした。下のようなものです。(メスが必要)
動いたが・・・
買って動かしてみました。問題なく動作する。これでいいわ、と他のバッテリーでも試すと動かない。どうやらこのPPSトリガーケーブルの仕様で安全のため設定したときのバッテリーでないと電圧が出力されないらしい。安全だが、不便・・・・。予備バッテリー複数持って使えないということなので今回のケースだと微妙ですね。
自作
他のものでも使える、もっと雑なPPS可能なトリガーケーブルが欲しい。Aliexpressでもそれらしき良いものはなさそうだったのでほな、自作するか….とぱぱっとKicadで設計しました。
しかし、思いました。
9Vって入らんかなぁ?
USB-CでいれるときDCジャックにただ単に変換して5Vをもらうだけっぽかったのでねごは特にしてない。であれば9V入れても大丈夫なんじゃね?しかし7.5V定格なので壊れる疑惑がありました。なので一応バラしてみました。
いかにも制御回路が入ってそうなメインのモジュールを見ましたが、そのままペルチェ素子がつながっているだけで大丈夫そうです。それでは制御回路はどこへ?電源スイッチのところに制御回路がありました。パット見、電源回路的に大丈夫と判断して9V入れてみました。(普通定格7Vなら設計に余裕もつよね)
そしたらなんと普通に動きました。であれば市場に溢れている通常のUSB-PDの9Vトリガーケーブルが使えます。やったね。当然ですが、保証対象外・壊れても自己責任ですので注意してください。
動かした構成は以下です。
使用したトリガーケーブルはこれです。やすいです。
定格が7.5V,5A(35W)で今が9V3A(27W)なので正確にはフルパワー出てないんですが、ファンの音を聞いた感じわずかに回転数が低いがほとんど付属バッテリーと変わらないくらいで回ってるみたいなので少なくとも周りすぎ流しすぎッて感じはなかったです。ちょうどいいかも。チェッカーで測定したところ25Wくらい消費しているようでした。冷え方は付属バッテリーと変わらないですね。15W給電のときはあからさまにLowパワー感があったのですがこれは違いがわかりませんでした。
フルパワーでんの?っていう人はE-marker入ってるUSBケーブル使って、更に9V5A出力できるプロファイルがあるバッテリー使えばでるはずです。検証はしてないです。
なお、小さい4つのペルチェ素子はUSB-C接続だったのでテスターで測定したところ、付属バッテリー使用時で5W程度でした。これが4つで20W, 背中の大きなのが15Wというところでしょうか。ペルチェ素子のサイズも背中のは若干大きいようだったのでたぶんそんな漢字です。
使えるモバイルバッテリー
これで持ってるAnkerとかCIOのバッテリー使って動かせるようになりました。
ちなみに、Ankerのこれは9V2Aまででしか出せず過電流で落ちてしまいました。なので9V3A出せるバッテリーを使う必要がありますね。(リコールになっていましたね
これなんかは30Wまで出せるようなので大丈夫だと思います。(未検証)
使えるバイク用電源
バイクのUSB-C電源からは9V3A以上出せるものなら使えるはずです。デイトナとかの18W給電タイプのだと多分過電流で落ちるんじゃないかと思います。
これであれば9V3Aでるのでおそらく大丈夫だと思います。(未検証)
実装詳細
最終的なアーキテクチャは以下です。提案手法だとペルチェベストには手を入れないので純正もそのまま使えます。1.35mmメスー2.1mmメスは存在しなかったので1.35mmのメス買って片方を切って2.1mmのメスをハンダしました。ちなみに普通にセンタープラスです。
DCジャックメスは手持ちの秋月を使っています。なんでも大丈夫だとおもいます。
akizukidenshi.com
このシリーズで1.35mmメス売ってたのですが、なくなってしまったみたいなので下のやつ使って切ってハンダすれば良いと思います。もしくはAliexpress使える人はいっぱいあるので探してください。
終わりに
繰り返しですが、保証対象外です。ここまでやっておいてあれですが、バッテリー切れるまで使ってもっと使いたくなったら考えればいいと思います。ゆらぎモードであれば実はバッテリー結構持ちます。強で連続動かすと2h半となってますが、低温やけどしますw
空調服の電源と共用するとか考えると同じUSB-Cで動くのは嬉しいかもしれないですね。